平常心

彼と逢ってから数日は、いつも調子が狂うのに、なぜか今回は平常心でいられた。
涙もない。

もしかして、こういうスタイルに慣れたのか・・・。

それとも、もう自分で思っているほど、彼の優先度が高いわけじゃないのか・・・。

まだ、よく分からない。

でも、確実に平気になってきている。

逢えないのが辛いと思っていたけれど、よく考えてみたら、それが当たり前で、ここ最近がイレギュラーな事態だったのかもしれないな。

来月の約束、まだ具体的な話はしてない。
さて、どうしよう。

もう一度逢って、確かめてみようか。
それとも、このままなかったことにしようか。

花珠真珠

土曜日は、お昼から仕事だった。
時間より少し早く出たので、途中、ふらっと御徒町駅前の宝石街に立ち寄ってみた。
私は、カラスばりに光モノが好きで、御徒町に来るとすごく興奮する。

実は、前からパールのネックレスが欲しくて、探していたのだ。

いろいろ見て回る時間もなかったので、適当に繁盛してそうなお店に入った。

パールって、値段すごく違うけれど、私には何がどう違うのかいまいち分からない。
販売員のおばちゃんは、それなりの年代になって冠婚葬祭に恥ずかしくないものっていえば、やっぱり「花珠真珠」よーと力説するけれど・・・。
ルーペで見ないと分からないような違いなら、安いのでもいいかなと思ってしまう。

もともとブランドものにはあまり興味がないので、デザインものじゃなければ御徒町で買うのが一番お得な気がする。

結局・・・

休日出勤してがんばってるし、もうすぐ誕生日だから。
自分にご褒美かつプレゼントという名目でおばちゃん一押しの「花珠真珠」をお買い上げ。

なんだか、買い物でストレス解消してしまった。
ま、こういう衝動買いもたまにはいいか。

デイリーに使うには、ちょっと長いので2粒外してもらった。
加工費はサービスとのこと。ラッキー。
あまったパールは、ピアスにしようかな。

御徒町では、ほとんどのお店でリフォームもやってくれる。

以前、母から譲り受けた立爪のダイヤモンドリングを
ペンダントに加工してもらったのも、ここ御徒町だ。

最近プラチナが高いらしいので、もう使わない結婚指輪をリフォームするのもいいかもしれないな。

そういえば元彼にもらった指輪とも、ここでお別れしたんだった。
あの指輪、プラチナだったからもう少し取っておけばよかったかも。

不倫TIPS

サイトをリニューアルしようと思って、過去のテキストを読み返していた。

私が書いた不倫のTIPS。

別れるためのTIPSを読んでいて思ったのは・・・
このテキスト、実は過去の自分のために書いたんだな、ということ。

彼を断ち切ることができなくて、今の私がいる。

このTIPS通りに行動していれば、結果は変わったのかもしれない。

無理

「明日の夜なら空いてます。
 でも、奈緒、無理はいかんよ。無理は。」

彼からの返事。

いっつも連絡くれるの直前やな〜って笑うけど、
当たり前やんか、だいたいの仕事は直前に決まるんやから。
私の仕事、ほとんどが相手次第だったりして、
自分のスケジュール優先で進めにくいもの。

「無理しない」のが彼のポリシーだとすると、
私は、真逆だな。
今回の出張は、ほんとはかなり無理した。

待ち合わせは、かつて恋人だった頃、
二人で一番多くの時間を過ごした街・・・
毎週のように「ひかり」に乗って通った街・・・
ランドマークのタワーホテル。

この街は私にとって特別な場所で、
風景は変わっても、やはりどこか懐かしい。

長身な彼のストライドに合わせて、自然と私も早足になる。
冬空の下、私だけちょっとした運動になるのもあの頃と同じ。

優しくて暖かい思い出と、
身を切られるような哀しい記憶が、
一気によみがえってきて、
気を抜くと泣きそうになる。

唇を噛んで、ぐっと上を向いて、無理やり笑顔を作った。

もう彼を失いたくないから。

私は彼に知られないように、こんな無理を続けるんだろう。

この街で逢うのは本当は辛い。

結局、まだ暗いうちにチェックアウトして、
朝一の東京行きに乗った。

東京に戻ってくるとホッとする。
ここが私の居場所なんだと改めて実感。

今日は午前休のつもりだったけど、空港からそのまま会社に直行した。
仕事をしていると「私は大丈夫」って気がしてくるから不思議。

「きっと何もかもうまくいく」
「思い通りになる」

そう自分に言い聞かせて、明日からもがんばろ。

意志

本来は、私の仕事じゃなかったけれど、
風邪引いて辛そうな上司の代打で、
とあるセミナーにて企業プレゼンをすることになった。

忙しい中、普段なら絶対断りたい類の仕事を引き受けた理由は、
そのセミナーの開催地。

ちょっと足を伸ばせば、彼に会えるんじゃないか。

そう期待して、最終の「のぞみ」に乗った。
N700系の新型車両は、座席の足元にコンセントが
あって、バッテリーを気にせずPCが使える。

彼にメールで知らておこうか少し迷って、やめた。
こんなふうに私から連絡しないって決めたから。


なのに、


仕事を終えて、私はまっすぐ東京に帰れなかった。
結局、彼にメールを送ってしまった。

いつのまに、こんなに意志の弱い人になったんだろ。
前は、こうじゃなかった。
一度こうと決めたら、それを貫くだけの強さを、
私は持っていたはずなのに。

今は、まったくダメだ。

人間関係

人間関係のわずらわしくない職場で働けるのって、
すごくラッキーなことだと思う。

私の部署のアシスタント業務をしてくれている派遣さん
(真知子さん)が、もう会社を辞めたいと言っている。
正社員で同じアシスタントをしている女性と合わないそうだ。

その正社員さん、はっきりいって社員からの評判が良くない。
女性にだけそうなのかと思いきや、うちの部署のかなり
人のいい男性陣からも、彼女について不満の声が上がっている。

何の仕事をしているのか分からないが、忙しいので・・・
と言われるから何を頼めばいいのか分からない。
その前に、モノを頼める雰囲気がない。
電話対応は会社の顔なのに、ぶっきらぼうで冷たい。
う、確かにこれは私も感じたことあるな。

閻魔帳なる手帳に、こつこつダメだし報告を書いていて、
それを人事に提出しているというのだから驚く。

いつも部署代表の電話に出てくれる真知子さんは、
若いのにしっかりもので、チームの要のなような存在。
前職は、メーカーやプロバイダでコールセンター
のスーパーバイザーをしていた経歴の持ち主。
この人に辞められるとよくない。

なんとか辞意を思いとどまってもらえないかと、
チーム一丸となって交渉している。

契約更新は12月末、せめて3月まではいてほしい。
それ以降は私もどうなるかわからない。

悪意

相手を傷つけるために投げつけられた言葉たち。

「ペンは剣よりも強し」というけれど、確かにそれらには、
殺意にも通じるような、悪意を感じる。

そんな悪意から身を守る術を持っていないと、
この世界では生きにくい。

自分も含めて誰もが、少なからず、
そんな陰湿な一面を持っているということを、
あらためて思い知らされた。

私も、かつて言葉で人を傷つけたことがあるはず。
それも、明らかに、その人を傷つけるために、
言葉を選んだような気がする。

自分が受けた傷はしっかり覚えていても、
人を傷つけた記憶はあいまい。
まったく、都合のいい話だ。