一生ものの・・・

今週は、出張の予定もなく、比較的楽なスケジュール。
せっかくだから、久し振りに友達と食事に行くことにした。

 最近、どう?

お互いの仕事について近況報告をしつつ、流れは自然と恋愛の話になる。

 で、陽一郎さんとは、続いてるの?

ストレートに聞かれて、少しとまどった。

 うん、ぼちぼちね。
 今の関係が正しいって、思っているわけじゃないんだけど。
 なんとなく・・・続いてる、かな。

私がそう答えると、

 奈緒と陽一郎さんの関係って、形は変わってもさ、たぶん一生ものなんじゃない?
 
そう言われた。

私が、誰かに言ってほしい言葉を、まさに選んで言ってくれたというかんじ。

形を変えて、一生付き合っていけるような、そんな関係になれるだろうか。

自分も、誰も傷つけることなく。

そうなれたら、いいのに。

とりあえず、今は、しばらく距離を置いて、私の熱を醒ましたい。

遠くで彼のことを想っているだけなら・・・自分から動いたりしなければ、せつない気持ちにはなるかもしれないけど、傷つくことはない。

決意

夕刻、仕事を終えた彼が待つホテルに向かった。

ベイサイド。
レインボーブリッジが間近に見える。
右手には東京タワーも。
窓を開けると、海からくる湿った風が、肌にまとわりつく。

今回は、人気のないところ・・・極力仕事関係者が来なさそうなところを選んだらしい。

私と陽一郎さん、ようやく、次の段階に進んだような気がした。

一緒にいても、ひとり。

私だけが、マスターベーションをしているような、そんな感覚。

正直、とても寂しい。

はじめは、別れた直後が寂しかった。
今では、一緒にいても・・・満たされない。

理由は簡単。

私は、彼に愛されたいのだ。

彼を夢中にさせたい。

そのためには、何が必要で、自分がどう動けばいいのか、頭ではわかっているけど・・・。

彼を相手にすると、私の理性は吹き飛んで、そんなことすっかり忘れてしまう。

小さな努力じゃどうしようもない。

前は、その段階で、彼に対して動かずに新しい相手を見つけた。
今思えば、それってただの「逃げ」だったような気がする。

もう、前と同じことを繰り返したくない。

イメージトレーニングでも、なんでも、必要なことはすべてやるから、逃げないで乗り越えるだけの、意志の強さがほしい。

相違

上司と例の開発さんと私というメンバーで、大阪出張に出かけた。
かなりヘビーな案件だけに、行く前から、なんだか気が重くてしょうがなかった。

でも、事前にみっちり打ち合わせして準備した甲斐があって、商談はほぼ納得のいく上々の出来。
帰り道のタクシーでは、皆一様に気が楽になっていた。

開発さんとは、あれから、何度か話をして、やっぱり「合わない」なんだけど、なんとか上手くやっている。

というのも、お互いに、「いや〜。私たちって、まったく感性が違いますよね!!」ということで、共通認識を持てたことが大きかったみたい。

発端は、彼が私に対して「僕が対応していた内容って本来は奈緒さんの仕事範囲なのに、でしゃばってしまったようで申し訳ないな」と気にしていたということを、メールしてくれたこと。

でも、私は、そんなこと、まったく気にしてなくて、どちらかといえば、私の仕事なのに、対応してくれてありがとーくらいに思っていた。

で、それをそのまま彼に伝えたのだ。

聞くと、彼が私の立場だったら自分の領域を侵犯されたような気がして「カチン」とくるらしい。

ふむふむ。。。

同じことをされても、人によって受け取り方が違うっていうのはよくあるけれど、こうまで真逆の発想になるなんて、すごいですよね。と、目からウロコだった。

感性が違うだけで、お互いに悪気はないはず。

セクハラメールについても「失礼なことを書いてしまいました・・・」と、向こうも気にしていたようなので、今回は無かったことにしてあげた。

プロジェクトを進めていく上で、今後も、彼とはぶつかることが沢山ありそうだけど、ひとまず、チームとなって動き出したというかんじ。


大阪で一通り仕事が終わったのは、14:00過ぎ。
新大阪駅で解散した。

次の日は、一日オフ。

ふと陽一郎さんに電話してみようか・・・なんて気になった。

たぶん、仕事中だろうな。
電話じゃなくてメールがいいだろうか。
なんて書こう???

そんなことを考え始めると、私の思考回路はそれ一点に集中してしまって、1ミリも動けなくなる。

ケータイとにらめっこすること1時間半。

結局、電話もメールもせず、おとなしく東京に帰ることにした。

「のぞみ」が滑るように動き出す。
距離が離れれば離れるほど、なぜかほっとしている。

安心しきった頃・・・
名古屋を過ぎて、ふとケータイを見たら、陽一郎さんからのメール着信を知らせる赤いランプが点滅していた。

 来週末は、東京に行きます。

そう来たか!

Big Fight

社内に、私とはかなり性格が合わない人がいる。
その人と、今回、一緒にプロジェクトをやることになった。

私のポジションは、AM(アカウントマネージャー)というもの。
顧客の視点に立って、あれこれ相談を受けたり、提案をしたりするのがお仕事。
彼は、開発担当で、私が提案して顧客がその気になった後、発注が来た段階で、実際にモノを作るのがお仕事。

初回の打ち合わせから、さっそく、私のやり方が気に入らないらしく、いつのまにか議論が堂々めぐり。
私は、基本的には温厚な態度で仕事をしているつもりだけど、その時ばかりは、かなり、社内でも目立つような言い合いになってしまった。

 今の段階では、私は、あなたが納得するようなことは言えないから。
 この話は、もう終わりにしたいんだけど。

私が、そう言うと、他のメンバーも、賛同してくれて、

 うん。さっきから話進んでないですよね。

と、助け舟を出してくれた。

その場は、彼もそれで納得したような雰囲気でおさまった。

と思ったら、すぐそのあと長文メールで・・・

 今まで、女の魅力だけで仕事をしてきたんだろ。
 いつも最終的には「許される」と思っているんだろ。

というような内容がツラツラと送られてきた。

私は、文章で感情的なやりとりをするのって大大大キライ。

よく、仕事上のメールであげ足とりのバトルになっているのを見ては、「はぁ〜大人げないな」と思うタイプ。

なので、そのままスルーしてやった。

そう思いたければ、勝手にどうぞ。

年齢では、その人の方がかなり上だけど、仕事上の立場は対等で、上下関係はない。
私が、別の人をアサインして欲しいと言えば、十中八九、そうなると思う。
彼のメールを管理部に転送してやれば「セクハラ」で厳重注意じゃなかろうか。。。

それも、ありかな。

自分とは感性が違う人でも、お互いに歩み寄りできる範囲なら、ここまでストレスは感じないと思う。

でも、対彼の場合、私が一方的に折れないとダメっぽい。
そもそも、彼は自分の方が立場が上だと思っているようだし。

うーーーん。

技術的には、その彼が適任と思っているだけに、悩ましいな。